mouseionのブログ

アニメ感想中心だけど、たまーに色々考察します。

宮城谷昌光『三国志名臣列伝 魏篇』 雑感 それにしても曹休って他の重臣たちに比べると格落ち感が否めないね。

鍾繇は宮城谷先生のお気に入りなのかな。
以前読んだ三国志の名臣列伝にも出てたような気がする。
気がしただけで違ってた。多分似通った人がいたんじゃないかなと思う事にした。
それはそうと今回の魏篇の登場人物はあんまり曹操時代の名臣というよりはその死後に活躍した名将が多い気がする。
程昱、張遼鍾繇までは何となく曹操時代になるのかなと思うけど賈逵以降は曹丕以降だし鄧艾に至っては曹叡の子曹芳とか曹髦とか以降でほぼ晋の時代に突入してる。けれども一応ギリギリ魏なんだね。どうしても三国志では曹操時代が真っ先に来るんだけど鼎立したのがちょうど曹丕時代からだから間違いでは決してなくてむしろ漫画とかゲームとかの知識で以て本書を読み進めるのは良くないなと。三国時代の魏だからこれで合ってるよね。
個人的に一番面白かったのは曹真かな。曹洪ってそんな人物だっけ?と宮城谷ワールドを色濃く反映させたキャラクター像が見えて来て特に楽しめたな。
何せ曹洪といえば曹操時代を代表する股肱の臣でありながら恐らく三国時代で一番ケチだった事とその事で後に魏の文帝曹丕から殺されかけた御仁だった。その後その子で明帝曹叡に拾われて曹真と軽口を叩き合ってたのは凄く面白かった。曹真自身は曹洪に宴会の席で太り過ぎて笑われたエピソードがあったと思うんだけど、それで以てあんまり仲良くないのではと思ってただけに意外にも親しい間柄と分かって驚いてたりもする。
そういう人情味溢れるエピソードが挿入されると宮城谷昌光視点って他の三国志小説家の作家さんとは一味も二味も違うなと思わせてくれる楽しい章だった。
魏篇ってこれで終わりなのかな。本書で紹介された中でも、コーエー三國志とかの既存の三国志ゲームとか漫画とかでファン投票とかで特に好きな武将、オススメの文官みたいなのではあまり出てこない蒋済が挙がったのはちょっと驚いたね。そして司馬懿が活躍する陰に何度も登場していたという事実を見ると蒋済は意外と見逃されがちな名臣なんだなと本書で思いました。