mouseionのブログ

アニメ感想中心だけど、たまーに色々考察します。

宮城谷昌光『三国志入門』 雑感 次に宮城谷先生の歴史小説読みたい(書いて欲しい)ものがあるとすれば、馬謖を是非読みたい所。


宮城谷先生が董卓をべた褒めしてて草だった。でも董卓で責められる部分は恐らく董卓銭だろうしね。董卓銭の鋳造は当時の後漢王朝の経済事情がインフレで物価が高くなりすぎてたから正常化させようと試みた董卓の政治手腕が成した経済政策であったんだけど思いの外粗悪なものが出来てしまったが為に流通過程において大損害を与えてしまったというのが実情みたいで結果董卓治世下の後漢王朝はトドメを刺すレベルだったんだろうなとは思う。
呂布についても褒めてた。特に董卓を誅した事は良かったけど先に丁原を殺してた事が仇となって義人でなく私利私欲の人物になり果てたといったような評価だったね。それ以外は結構好意的に捉えてる感じ。まあ驕慢の人だったとは触れてるけれども人間性ってのは一つの部分で奢るものだからなあ。
周瑜袁術との絡みで袁術が褒める人って中々少なくて陸績と周瑜位だしね。
そんな中諸葛亮に対しては格別の訓辞を授けてる辺り荀彧の時も思ったけど清廉潔白な人は好かれやすい傾向にあるのかなと。いや僕も好きだけどね。
馬謖について結構色んな段落で取り上げられてるけどやっぱり泣いて馬謖を斬るに代表されるように斬るには惜しい人物だったよな。呉に諸葛恪という名臣がいたんだけどこちらも一度の失敗で斬られた事で知られる、諸葛亮の兄諸葛瑾の息子で諸葛瑾の臨終の際にお前が家を栄えさせて家を滅ぼすだろうと言われて実際その通りになった事でも知られるかな。ともかく機知に富んで優れた人物で将来を嘱望されてたけど一方で驕慢な性格が災いして手柄を揚げる度に不遜な態度を取り続けたために最後は殺されてしまった。馬謖は最終的に逃亡したから殺されたんだけどちょっと境遇が似てるんだよね。一度失敗を経験させてやり直しをさせていればもう少しマシになってたかもしれないしちょうど蜀も呉も人材不足が深刻化してたからここでの処刑は本当に間違いじゃないかなっていつも思う。ただ諸葛亮は自身の罪を問うために三階級降格させたりもしてるので殊更涙せずにはいられなかったやろなぁってのは分かる。前後出師の表で諸葛亮が述べて涙しない者はいないと尊ばれたものだけど馬謖への過度の信頼で未だに諸葛亮は軍事が下手だったという誤りがまことしやかにネット上に溢れてるけど誤解で安全策を採り続けて取りこぼす事が稀だったから少なくとも軍事に関しては思い切りの良さや派手さはないけど堅実的で瑕が見当たらない点で中々優等生だったんじゃないかなとは思う。第三次北伐が司馬懿や曹真、郭淮張コウら主だった名将を相手にして大勝してる事実だけ見れば明らかだしね。