アンという名の少女(6)「固く結ばれた糸」
エイミーベス・マクナルティ…上田真紗子,ジェラルディン・ジェームズ…一柳みる,R・H・トムソン…浦山迅,ダリラ・ベラ…米倉希代子,ルーカス・ジェイド・ズマン…金本涼輔,コリーン・コスロ…堀越真己,エイメリック・ジェット・モンタズ…霧生晃司,【原作】L・M・モンゴメリ,【脚本】モイラ・ウォリー・ベケット,【演出】パトリシア・ロゼマ
アンは授業で、ギルバートにライバル心を燃やすが、放課後に自宅を訪れ、学校では見せない彼の一面を知る。ある日、アンはマリラから自分の留守中にダイアナを招いてお茶会を開いていいと言われて大喜び。張り切って準備をし、二人で紅茶や“木イチゴのジュース”を飲んで楽しい時間を過ごすが…。一方、マシューはアンが前から欲しがっている袖の膨らんだドレスを買おうと、思い切って婦人服店に入る。彼を出迎えた女性は…。
そういやサブタイトルって毎話誰が考えてるんだろう。というのもこの作品は1話辺り1時間半とのこと。という事はNHKでは大体45分毎に区切るから。それとも副題は予め決められてるとか。
生理来ちゃったか。マリラが心配してアンを学校を休ませようとしたけどアンはギルバートに一日でも勝ちたいので学校を休むのは断固として拒否。日本では処女信仰の関係で生理が来るとお赤飯を炊いてお祝いする。肉付きが女性らしくなって胸が大きくなったりお尻がふっくらしてきたり腰回りにクビレが出来る。赤ちゃんを産めるようになるというのは神の思し召しだとマリラの教えを即座に披露するアンを見てそりゃ馬鹿だと思うよね。その理由はある時生理だった少女が服に血を付けてきてそれが恥ずかしい思いをしたみたいで。
それで気が動転したアンは上の空でフィリップス先生の授業もまともに聞けない状態だった。ギルバートがせっかく教えてくれたけど断固拒否。ダイアナも苦心するね、アンの馬鹿さ加減に対してね。マリラだってダイアナに生理の事でアンに苦労を掛けてる事を気にかけてる感じ。アンはしかし生理を考えると気分が憂鬱になるという。仕方がないのでダイアナを連れて茶会やってもいいよとアンに勧める。まあ優しいね。
一方マシューはどうも知り合いのジェニーという仕立て屋の女性を訪ね、こっそり持ってきたアンの服の採寸で最新のドレスを作るようにお願いする。マシューは結構贔屓にしてるのかあるいは友達という事で友達価格でやってくれるんだそう。
幼き日のマシューっておとなしい子だったんだな。それなのにお茶目でしたある事でジェニーを喜ばせたみたいでボタンを集めてる事を聞いてたのでプレゼントしたのね。でもその後マシューは兄弟を亡くして多分家族のために働かなければならなくなって学校を辞めたみたいな雰囲気だね。だからこそジェニーがマシューの持ってきた久し振りのギフトに手放しで喜んでたのかな。
すけべなリンド夫妻、夫人に10人も子供を産ませてたか。そしてレイチェルさんはどうやら今に至って夫を上手く操縦できるようになったみたい。
でマリラが帰って来たころにはダイアナの母エリザがいて、どうも薬として置いてた赤ワインを飲んで大暴れしてしまった事で酔っ払った姿を見せつけてしまって二人が友達でいる事を禁じてしまったために二人は天国から地獄へ突き落されてしまった。
まあ知らずに開けてしまったとはいえお酒飲んであんな大声でギャーギャー騒いでたらそりゃマリラでも嘆息するね。
ブーツを買い替えたマシューにマリラは苦言を呈するけど兄弟のマイケル君を思うと人生を少し変えてみた方が良いのでは?と思い立ったのかな。でもマリラはどちらかというと現状の維持に努めてるので変わりたくない。仕方ないね。その上あんな事をしでかしてもなお慈しみを忘れずにアンを気遣うマリラ、ホント聖母になりつつあるな。
で翌日、事の詳細をダイアナの母エリザが学校に報告してしまったために席をルビーと交代させられたアンとダイアナはこれ親友というより恋人だな。
髪をひと房ずつ交換して愛を誓うのは草。ポリコレ的にはこれでOKなんだろうかw僕は見ててニヤニヤしてた。
一方フィリップス先生の使いでギルバートに会いに行ったアンはマリラの知り合いである父ジョンと相対する。どうやらジョン・ブライスさんはマリラとは浅からぬ仲らしい。赤毛を恥に思っていたアンの髪をベタ褒めしたジョンさんやはどうも心臓が悪いのかもしれない。父のために巻き割りや家事一切を放課後と朝やってるみたいで、そんな彼の献身な一面を目撃してしまったアンはギルバートへの誤解を解いて自身ももっと冷静になって大人になろうと勤め始めた。
日が経ってアンの服が出来上がったのを聞いてマシューがジェリーに注文を取りに行ったとき、忘れ物として彼女が集めていたボタンをまたまたプレゼント。ジェニーさんはそれはもう喜んでてもうすっごいほっこりした。
気持ちが沈んでいたアンはマシューからの思わぬプレゼントに感涙。マリラも思わずに笑顔いやツンデレになるほど良く似合っていた。マシューは一張羅のスーツからあのボタンを幼馴染にプレゼントしてたのね。いやーほっこりする話だったな。しかしこれホント文章良く出来てるわ。エピローグのカスバート家の人々の台詞回しが感動した。また雪景色に馬車を走らせる演出、凄く映画チックで良かったな。教会へ繰り出すという言葉がとても似合うワンシーンだった。こういうこの作品の丁寧さとか表現の多種性、ダイバーシティっていうのかな。こういう細部に至るまで当時の世相を楽しませてくれる作品、日本でも作って欲しいんだけどね。日本のドラマってずっと海外ドラマから周回遅れかって位出遅れてる。その点アニメは日本のドラマと違って海外ドラマに引けを取らない背景美術で素晴らしいからね。ドラマもケチケチしなければ出来ると思うんだよね。それくらい衝撃と感動とを同時に受けるような内容だったかな。ちょっとオーバーだったかな?w